2009年2月の星空
超高感度カラーテレビカメラがとらえたルーリン彗星
2009年2月5日早朝、八ヶ岳山麓にて、接近中のルーリン彗星のカラー動画撮影に成功した。
天体撮影用超高感度カラーテレビカメラ「NC-R550a(www.emccd.net)」により映し出された映像は、緑色に輝くコマと集光した核の様子がはっきりと確認できる。
撮影当日、彗星はてんびん座を通過中だったが、今後は黄道に沿うようにおとめ座、しし座へと急速に速度を上げて移動していく。
地球に最接近するのは2009年2月24日。その前後は月明かりの影響がなく彗星の高度も高くなるため観測には最適だ。
撮影:竹本宗一郎(ZERO Corporation)
2月の星空は何かと天文現象が多く、大忙しとなりそうです。まず、宵の西空では2月20日に-4.6等の最大光度となる金星の輝きが気になります。望遠鏡ではその満ち欠けの変化が大きくなってきます。宵の東天では3月10日に衝となる土星がしし座の後ろ足のところにいて、望遠鏡では環の細い姿が楽しめます。2月24日にはその土星のすぐ近くで4等級の明るさになるルーリン彗星が地球に接近となります。そして、2月23日の夜明けには細い月による水星食、続いて木星食が起こります。いずれも見逃すことのできない大物の天文現象ばかりといえます。
|
同じ星空が見える時刻
- 1月中旬22時ころ
- 2月上旬21時ごろ
- 2月中旬20時ごろ
- 2月下旬19時ごろ
クリックすると大きな図が見られます |
図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。
ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。
この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。