2009年3月の星空

 3月20日が春分の日、南の国からは桜の花だよりも届くようになり、春の気配が星空にも感じられる季節となりました。そんな宵の空での大きな変化は、これまで夕空高く輝いていた金星が、3月25日に内合となり姿を消してしまうことです。3月の中旬ころまでにその輝きをしっかり見ておきたいものです。一方、東の空では土星が3月10日に衝となり、観望の絶好期に入っています。今年は土星の環の消失の年にあたり、おなじみの環が細くなっているのが印象的です。宵の頭の上では、かに座からふたご座へと移動中のルーリン(鹿林)彗星が双眼鏡で見えています。

09年3月の星空

同じ星空が見える時刻

  • 2月中旬22時ころ
  • 3月上旬21時ごろ
  • 3月中旬20時ごろ
  • 3月下旬19時ごろ

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図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。

ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。
誠文堂新光社