2008年5月の星空

 新緑の季節の到来で、夜風に吹かれながらの星空ウォッチングも心地よく楽しめるようになってきています。そんな宵空で目に付くのは、なんといっても日暮れのころ頭上高く並んで輝くしし座の一等星レグルスと土星の姿でしょう。ちょっと目には明るい肉眼二重星のようにも見え、市街地でさえ人目を引く存在になっています。夕方では5月14日に東方最大離角になる水星と、5月23日ごろ、かに座のプレセペ星団の中に入り込む赤い火星も目を引いています。季節柄、ちょっと空がモヤッぽいかもしれませんので、明るい対象とはいえ、双眼鏡くらいは用意したいところです。

08年5月の星空

同じ星空が見える時刻

  • 4月中旬22時ころ
  • 5月上旬21時ごろ
  • 5月中旬20時ごろ
  • 6月下旬19時ごろ

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図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。

ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。
誠文堂新光社