2007年2月の星空

 日暮れがひところよりずいぶん遅くなってきているのが実感できるこのごろですが、とくに月末のころになるとその感が強くなり、春めいてきます。そんな冬のやわらぎの夕空では、宵の明星の金星が高度を上げてきて、人々の目を引いて話題にのぼるようになってきます。特に夕焼けの残る西空で、細い月と金星が並ぶ姿は、ふだん星空に縁の少ない都会からでも、美しいながめとして楽しめます。一方、東からのぼるしし座には一等星レグルスと並ぶ土星の0等級の輝きがあって、これも目を引いています。望遠鏡でも細くなり始めている環の様子が目を引くことでしょう。

07年2月の星空

同じ星空が見える時刻

  • 1月中旬22時ころ
  • 2月上旬21時ごろ
  • 2月中旬20時ごろ
  • 2月下旬19時ごろ

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図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。

ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。
誠文堂新光社