2006年9月の星空

 暑い夏の気配が少しずつ遠のいて、夜ふけの冷気が少し気になる季節の到来となりました。そのぶん大気の透明度もよくなって月光もさえわたり、お月見の風情もピッタリというわけですが、今年の中秋の名月は10月6日なので、天文ファンとしては9月8日未明の西の空に傾いた満月が部分月食を起こす様子でお月見を楽しむというのがよいかもしれません。一方、宵のころの見ものとして、明るい木星がてんびん座の肉眼二重星アルファ星のペアにごく接近していることに双眼鏡で注目してごらんになるとよいでしょう。
06年9月の星空

同じ星空が見える時刻

  • 8月中旬22時ころ
  • 9月上旬21時ごろ
  • 9月中旬20時ごろ
  • 9月下旬19時ごろ

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図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。

ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。
誠文堂新光社