2010年4月の星空

東の空からは北斗七星の柄のカーブからたどる春の大曲線に沿って、春の星座たちがいっせいに姿を見せ始めています。同時に春のおぼろな星空のシーズンの始まりというわけですが、近年は加えて黄砂の飛来にも頭を悩まされることになっています。そんな宵の空では落ち着きを見せ始めた気流の中で惑星たちが出そろってくれていますので、高倍率で表面に注目してみたいところです。夕方の西天では、4月上旬ごろ、低いながら水星と金星が接近します。火星は中旬過ぎにプレセペ星団の近くを通過し、おとめ座では環の細い土星の姿が楽しめます。

同じ星空が見える時刻

  • 3月中旬22時頃
  • 4月上旬21時頃
  • 4月中旬20時頃
  • 4月下旬19時頃

クリックすると大きな図が見られます

図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。

ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。

この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。
誠文堂新光社