2009年5月の星空
5月の夕空は、年初のころからずっとすばらしい輝きを放って見えていた宵の明星の金星が、3月25日の内合以降は、夜明け前の東天に移りましたので、ちょっとさみしげな感じになっています。ただし、日暮れのころの西空高く土星が見えていますので、気流も落ち着いてシーイングの良くなったこのごろの見ものとしては見逃せません。土星は今年の8月の環が消失してしまいますので、環は非常に細くなっています。環の見えなくなる消失の前にしっかり土星環の様子を見ておかないと”消失”
現象の面白さが味わえないことになります。
|
同じ星空が見える時刻
- 4月中旬22時ころ
- 5月上旬21時ごろ
- 5月中旬20時ごろ
- 5月下旬19時ごろ
クリックすると大きな図が見られます |
図の中央が頭の真上の"天頂"にあたり、円の周囲が地平線を表しています。図の東西南北の方位と自分の立っている場所での東西南北の方位を一致させ、頭上にかざすと、星座や星を見つけだすことができます。この全天星座図は、頭上にかざして見るものなので、東と西の方位が一般の地図とは逆になっています。
ここに揚げられている星座図は、北緯35°付近での見え方を示してありますが、ほぼ全国的にこれと似た見え方になるとみて差し支えはありません。もちろん、北海道あたりでは北の空がより高く、沖縄付近では南よりの星座が高く見えるようになります。
この観測ガイドは「月刊天文ガイド」本誌に掲載されたものです。詳しくは本誌をご覧下さい。