3月20日に春分を迎えますが、この日を境に昼間が夜よりも長くなり、春の訪れが実感できるようになります。夜空を見上げると、オリオン座やおうし座などの冬の星座は真南より西の空に傾き、東から南の空には、しし座やおとめ座などの春の星座がひしめきあって輝きます。
水星は、月初めから徐々に高度が高くなり、見かけの位置が太陽からもっとも東に離れる東方最大離角となり、今年最初の水星を見るチャンスです。
1月12日に地球に最接近した火星は、徐々に地球から遠ざかりつつあり、日に日に暗くなり視直径も小さくなってきましたが3月はまだまだ観望のチャンスですので、ぜひ望遠鏡でのぞいてみましょう。火星はふたご座の中で、3月初めのころは-0.3等級で、うしかい座のアルクトゥルスより明るく見えます。月末でも0.4等の明るさがあるので、オリオン座のベテルギウスより多少明るく見えます。視直径は10.4″~8.6″ですので、天体望遠鏡を使えば表面の模様が観察できます。
また、3月14日には皆既月食が起こります。ハワイや南北アメリカで見ることができますが、日本では皆既食の後の部分食がほぼ終わりかけたころに、月が東の地平線から昇ります。北海道、東北、関東の一部で部分月食となりますが、薄明中の地平線付近での現象となりますので条件は良くありません。