12月21日は冬至ですので、1年でもっとも昼が短く、夜が長い日です。調べてみると、札幌では昼が9時間しかなく、夜は15時間もあります。東京では昼が9時間45分で夜が14時間15分、那覇では昼が10時間30分で夜が13時間30分です。北の地域ほど昼夜の長さの差が大きいものの、いずれの地域でも、夜空に輝く星が見られる時間が1年で一番長く、星好きには最高の日といえるでしょう。
その夜の時間が長い12月の星空は、とても豪華です。12月中旬の20時ごろ、西の地平線上には夏の大三角が見え、東の地平線上には冬の大三角が見えています。このとき、1等星以上の輝星は全部で11個も見えていのです。2024年はそれに加えて、1.0等級の土星、-2.8等の木星、地球への最接近を控えてた-0.8等級の火星が輝きます。
さらに、月が惑星や星を隠す現象が次々に起こります。12月8日には土星が隠される土星食が起き、9日には海王星食、14日にはプレヤデス星団食、25日にはスピカ食(おとめ座の1等星)があります。海王星食は見るのがむずかしいものの、ほかの3つの食は双眼鏡や小口径望遠鏡で楽しめますから、今年の年末は大いに忙しくなりそうです。