11月に入ると、日の出の時刻は遅くなり、そして日の入りの時刻もめっきり早くなって、夜が長くなったのがひしひしと感じられます。18時ともなれば薄暮も終わり、空はすっかり暗くなります。南西の低い空には惑星の中でもっとも明るい金星が輝き、南の空には環を持つ神秘的な姿の土星が輝き、東の地平線からは金星に次いで明るく輝く木星が昇ってきます。
月初めの5日ごろには金星の近くに月が輝き、11日ごろには土星の近くで、17日ごろには木星の近くで輝いて、目を引くことでしょう。また、肉眼では見えませんが、海王星、天王星も夕刻の空で密かに輝いています。
21時ごろに夜空を見上げれば、カシオぺヤ座が北の空高く輝き、西の地平線から天の川が、このカシオぺヤ座を通って、東の地平線へ続いています。カシオぺヤ座付近の秋の天の川は、目で見たときは淡く目立ちませんが、双眼鏡を向けると、細かな星ぼしの中に大粒の明るい星ぼしがたくさん散らばっていて、とても魅力的な領域です。