商品名アイデア No.407 2024年10月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー407 2024ネン10ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
今号の特集は「雑誌・同人誌・リトルプレス」。様々なジャンルから、今注目すべき選りすぐりの13誌を紹介 アイデア編集部 : 渡会
内容
特集:紙媒体がつなぐ未来 雑誌・同人誌・リトルプレスをつくるひとたち
1990年代後半以降、紙の書籍や雑誌の売上は右肩下がりが続いている。近年は、印刷資材の価格が高騰し、紙媒体の出版活動はますます厳しい状況だ。出版業界は、大量生産によって本の価格や資材のコストを抑えるモデルに依存してきたが、このモデルは本が広く売れることを前提に成り立っていた。しかし、インターネット、スマートフォン、SNSの爆発的な普及によって、本や雑誌の販売はかつての盛況を失い、特に雑誌は急激にその数を減少させた。この状況は旧来の生産と流通システムの維持を困難にし、出版業界の在り方自体の根本的な変革を余儀なくしている。
一方で、独立系出版社による新たな試みや、「紙媒体」での情報発信にこそ価値を見出す動きが盛んになっている。これらの新しい出版物は、既存の出版取次頼みのシステムから離れ、新たなネットワークやブランド価値を創造しようとしている。紙媒体がもつ独自の魅力を再評価し、現代の情報社会における新たな位置づけを模索しながら、独立した編集者たちは、自らの視点と使命感をもって、紙媒体の未来を切り拓こうとしている。
本特集では、『Subsequence』『mahora』『inch magazine』『MMA fragments』『MOMENT』『ランバーロール』『モノノメ』『SASHIKO BOOK』『mürren』『台湾手帖』『茶酔叢書』『ノーツ』『製本と編集者』と、多様なジャンルの雑誌・リトルプレスに焦点を当て、編集者やデザイナーへのインタビューを通じて、彼らが「今」どのような理念で活動を続けているのかを掘り下げる。
また、野中モモ氏にはZINEの最新潮流についての見解を、文学フリマを主催する望月倫彦氏には文フリのこれまでとこれからについての洞察を寄せていただいた。映画館「Stranger」の元代表である岡村忠征氏には、ミニシアターとしての「場」づくりと自社発行メディアの役割についての考察をお伺いしている。
紙幅の都合上、本特集に参加いただいたメディアはほんの一部に過ぎないが、雑誌・同人誌・リトルプレスを手がける編集者たちの活動は現在も着実に広がっている。こうした小さくとも力強い試みが、やがて大きな変革の火種となり、業界の「再発見」につながるのではないだろうか。
ここだけの話
アイデア407号の特集は「雑誌・同人誌・リトルプレス」。
さまざまなジャンルから選りすぐりの13誌をご紹介いたします。
さてここでは、今号の表紙に使用されている「オペークインキ」について、少しお話しさせていただきます。
「オペークインキ」とは、印刷に使用されるインクで、その特徴は「オペーク」、すなわち「不透明」である点にあります。この特性により、用紙や下地の色が透けることなく、鮮やかで一貫した色を再現することができるのです。
この不透明性は、例えば用紙の色に影響されずにデザインを表現したい場合などに非常に有効なわけですね。
今号の表紙には「コラボファインG EM」という板紙(表面が白色、裏面が鼠色)を採用していますが、実は本来裏である鼠色面に表1&表4を印刷していることもあり、まさに上記の理由で、オペークインキを使用しているのです。
今回登場いただいた13誌のタイトルの白文字部分が、オペークインキを使用している箇所です。さらにこの部分は2度刷りしていますので、より各誌のタイトル文字が強調され、レイヤーや立体感が出ているかなと思います。
ぜひ、お手に取ってその細部もご覧になってみてくださいね。
雑誌紹介
1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。
商品名アイデア No.407 2024年10月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー407 2024ネン10ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
【特集】紙媒体がつなぐ未来 雑誌・同人誌・リトルプレスをつくるひとたち
Subsequence
mahora
inch magazine
MMA fragments
MOMENT
ランバーロール
モノノメ
[インタビュー]宇野常寛
ミドルサイズのメディアだからできること
「紙の雑誌」の身体性を次の世代につなぐ
聞き手:アイデア編集部 構成:藤井亮一
SASHIKO BOOK
Mürren
台湾手帖
茶酔叢書
ノーツ
製本と編集者
[寄稿]近年のZINE/インディペンデント・マガジンの諸展開
文:野中モモ
[寄稿]文学フリマとリトルプレスのゆくえ
文:望月倫彦
[寄稿]リアルな場づくりと雑誌づくり
文:岡村忠征
[インタビュー]白井敬尚
人間の仕事の所在 『組版造形』を巡って
聞き手:長田年伸・加藤賢策・アイデア編集部 構成:長田年伸
『現代商業美術全集』の記録
文:イエン・ライナム 翻訳:山本真実
[連載]デザイン蒐集家たちの部屋
第7回:デザインアーカイヴ「Design Reviewed」part 7
ウィレム・サンドベルフ その人生と影響力
文:マットラモント デザイン:山田和寛+竹尾天輝子(nipponia) 翻訳:山本真実
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文:塚田優 デザイン:寺尾功司
インフォメーション
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