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アイデア No.406 2024年7月号

編集: アイデア編集部

定価(税込)3,630円

発売日2024年06月10日

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イベントポスターや店舗のロゴ・パッケージのデザインなどで注目されるデザイナーの描き下ろし作品を収録! アイデア編集部 : 西

内容

ここだけの話

タイトル文字に書き込まれた赤字

今号の後半ページには、昨年10月に韓国・ソウルで開催された展示プロジェクト「Which Mirror Do You Want to Lick?」の様子を紹介するブックレットが綴じ込まれています。

 

 

表紙にはハングル文字でタイトルらしき文字が並んでいますが……なにやら文字のかたちを修正するような赤字やコメントが書き込まれたままです。

このハングル文字は、もともとプロジェクトの英語書体にあわせて書体デザイナーのラディム・ペスコがデザインしたものでした。

 

しかし、ラディムの専門は欧文書体のデザイン。ネイティブの韓国語話者たちから見ると、ラディムのハングル書体には線の太さやハネ・ハライのかたちに不自然さが残っていました。

書体を通じたコラボレーション

そこで、ブックレットの制作に関わった韓国のデザイナーたちは、元の書体をより自然な形に修正するための赤字を入れました。修正前後の書体を重ねてみると、その違いがわかります。

こうして完成した修正バージョンの書体は、ブックレジットの最終ページで使われています。

 

母語ではない書体をデザインする際には、同様の修正作業を繰り返しながら、より読みやすい・使いやすい書体がつくられていきます。

こうした制作プロセスが一般の人の目にふれる機会は少ないですが、ブックレットのデザインでは、デザイナーたちのコラボレーションの形跡を残すアイデアが採用されました。

雑誌紹介

1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。

商品名アイデア No.406 2024年7月号

商品名(カナ)アイデア ナンバー406 2024ネン7ガツゴウ

編集者名アイデア編集部

判型A4変(縦297mm×横225mm)

【特集】小林一毅 生活の図考

 

よく噛んでから飲み込む 文:小林一毅

 

笑い声/水紋 落合川/泣き声/酢橘/葡萄/小麦粘土/落ち葉片/収集 枝/収集 コンクリート片/切紙 2023 年12 月/石垣/笹/枯草/塗り絵/スケッチブック/文字/消しゴムかす/紙屑/切紙 2024 年1 月/新雪/ままごと/レゴブロック/泡風呂/浴槽/融解/芝/草むしり/若葉/枝/蕾/時間/雨/桜/音声/ビニール袋/洗剤/水滴跡/つつじ

 

インタビュー:小林一毅 繰り返しから生まれる確かな強度
聞き手・構成:アイデア編集部 撮影:明津設計

 

作品リスト

 

 

Typojanchi 2023 と韓国タイポグラフィ学会
韓国タイポグラフィの研究と実践のいま
文:後藤哲也 デザイン:front-door 翻訳校正:ブラザトン・ダンカン

 

【綴じ込み冊子】Which Mirror Do You Want to Lick? ソウル版
編集・デザイン:展覧会キュレーターチーム 寄稿:クリス・リー 裏表紙イラスト:ラディム・ペスコ

 

綴じ込み冊子 日本語対訳 翻訳:山本真実

 

【連載】デザイン蒐集家たちの部屋
第6回:デザインアーカイヴ 「Design Reviewed」part 6
『Gebrauchsgraphik』 ― 約100 年にわたってデザイン界をアーカイヴした雑誌
文:マット・ラモント デザイン:山田和寛+竹尾天輝子(nipponia) 翻訳:山本真実

 

GRAPHIC TRIAL 2024 – あそび – 展覧会リポート

 

第26回亀倉雄策賞・JAGDA賞2024・JAGDA新人賞2024 受賞者決定

 

新刊紹介

 

インフォメーション

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関連情報