商品名アイデア No.403 2023年10月号[別冊付録付き]
商品名(カナ)アイデア ナンバー403 2023ネン10ガツゴウ ベッサツフロクツキ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
書体デザイナー大曲都市の全仕事を特集! 別冊付録「The New Centaur」書体見本帳付き アイデア編集部 : 岩澤
内容
【特集】世界の「声」をつくる 書体デザイナー大曲都市の仕事
大曲都市(おおまがり•とし)は、1984年福岡県春日市生まれの書体デザイナー。Tabular Type Foundry、Omega Type Foundry主宰。ゲームと映画、そしてラーメンを愛し、近頃は書体づくりとコーヒー豆の焙煎に情熱を注ぎながら、英国ロンドンを拠点に活動を続けている。
大曲は武蔵野美術大学、英国レディング大学を卒業後、世界的なタイプファウンドリMonotypeに入社。約8年にわたり数々の欧文書体の復刻•改刻に関わる一方で、モンゴル文字やチベット文字、キリル文字、ギリシア文字など、ノンラテン文字の書体デザインにも精力的に取り組んできた。GoogleのNoto Fontsプロジェクトへ参画するなど、多言語書体制作の第一人者として世界的に認められる書体デザイナーだ。
本特集では、これまでの大曲の制作書体を一挙に収録。多言語の書体デザインとカリグラフィの実践、欧文書体の復刻・改刻を通じた歴史へのアプローチ、カスタム書体の制作事例と幅広いコラボレーション、そして、さまざまな書字体系に対応するための独自のアプリケーション、デジタルデバイス開発など、従来の書体デザイナーの職能を超え、領域横断的に活動する大曲の仕事を紹介する。
ここだけの話
今号の小特集で紹介するのは三越包装紙「華ひらく」(https://cp.mistore.jp/mitsukoshi/hanahiraku.html)をめぐるデザインと教育プログラムのお話。
「華ひらく」は1950年に画家の猪熊弦一郎さんによってデザインされ、70年を超えたいまも大切に使われ続けている包装紙です。
終戦間もない時期に「世の中を少しでも明るく」という想いを込めて、石をモチーフにした力強い図案と華やかな朱色が選ばれました。実はこの「華ひらく」には、漫画家・絵本作家のやなせたかしさんも制作に携わっていたそうです。猪熊さんとやなせさんの制作秘話はぜひ誌面でご確認ください。
長年愛される「華ひらく」ですが、アナログからデジタルへの移行などで、1950年当初から少しずつ図案が変化してきたことがわかりました。それを「オリジナルの姿に戻そう」ときっかけをつくったのは岡本健さん(岡本健デザイン事務所)。
「華ひらく」の原画や保存されていた包装紙、関連資料をたどり、複数の資料から形状・配置・色・文字など、オリジナルの姿を残していると考えられる要素を抽出し、それらを統合していきました。このようにリサーチと検討を重ねて、オリジナルの正しい姿を探究するデザインを岡本さんは「リファイン」と呼びます。岡本さんは2015年にも東京大学生産技術研究所のロゴのリファインを手がけるなど、このデザイン手法の先駆者として活躍しています。
東京大学生産技術研究所のロゴのリファインに関するエピソードは、『アイデア』381号の「岡本健+Gottingham+萩原俊矢:東京大学生産技術研究所と実践するビジュアルデザイン」(http://www.idea-mag.com/idea_magazine/381/)にも収録されています。
リファインの考え方やプロセスについてより理解を深めたい方は、今回の「華ひらく」の記事と381号(売り切れのため、図書館などで)をあわせてご覧いただくと、そのデザイン手法の全貌が見えてくるのでおすすめです!
雑誌紹介
1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。
商品名アイデア No.403 2023年10月号[別冊付録付き]
商品名(カナ)アイデア ナンバー403 2023ネン10ガツゴウ ベッサツフロクツキ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
【特集】世界の「声」をつくる 書体デザイナー大曲都市の仕事
Chapter 1 世界の文字と書体デザイン
・Noto Fonts
Noto Sans Mongolian、Noto Sans Tibetan、Noto Sans Lepcha、Noto Sans
Siddham、Noto Sans Soyombo、Noto Sans Phags Pa
・Platia
・Klaket
[座談会]世界の言葉と文字 「文字」が背負う歴史とアイデンティティ
荒川慎太郎、澤田英夫、大曲都市
Chapter 2 欧文書体のデザイン
・Metro Nova、Albertus Nova、Wolpe Pegasus、Wolpe Tempest、Wolpe Fanfare、Neue Plak / Neue Plak Text、Forte Forward、Plantin、Quentin Blake、Premier League、Inkulinati、Tokyo Dome City
[寄稿]大曲都市とレディング大学 文:ジェリー•レオニダス
[寄稿]Typotheque:ラテン書体から世界の書体へ 文:セバスチャン•モーリゲム
[寄稿]書体プロジェクトKigelia 文:マーク•ジャムラ&ニール•パテル
Chapter 3 Type & Play
・BubbleKern
・Glyphsコントローラ
Chapter 4 等幅フォント
・アーケードゲーム•タイポグラフィ
・Tabular Type Foundry
Comic Code / Comic Code Ligatures、 Codelia、Dossier、Belinsky / Belinsky Text、Tabulamore Script、Équivoque
[座談会]来るべき書体を求めて グローバリズムのなかで書体デザインを続けていくこと
鈴木功、土井遼太、大曲都市
別冊付録 THE NEW CENTAUR SPECIMEN
【小特集】つづく、ひろがる、華ひらく 包装紙のリファインと、伝統を次世代へつなぐ教育プログラム
【連載】デザイン蒐集家たちの部屋 第3回:デザインアーカイヴ「Design Reviewed」part 3 ウィム•クロウエルとアムステルダム市立美術館
【展覧会レビュー】永井一正 連綿と続く雑誌広告とグラフィズムのあゆみ
インフォメーション
新刊紹介
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