商品名アイデア No.390 2020年7月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー390 2020ネン7ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
ファッションとグラフィックデザインの新たな可能性を検証 アイデア編集部 : 鶴本
内容
特集:装綴 ファッションデザインの生態学
ファッションデザイナーの多くは、ひとつのコレクションを制作していく上で膨大なリサーチを行い、そこで得た断片的な思考を「ムードボード」という平面空間のなかに整理していく。
本特集では、そうしたファッションデザイナーたちの創作のプロセスを可視化するために、ファッションブランド「writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)」のデザイナー・山縣良和による創造の過程と山縣の個人史にまつわる物や記憶を、社会的な事象とも結び合わせながら紹介していく。
神話から始まり、古代、中世、近世、近代を経て、現代まで至る誌面を眺めていくと、なかには狭義のファッション観では捉えられないものも出てくるかもしれない。
しかし、東西の文化を横断し、山縣の創作を通してファッションの歴史を綴った本特集からは、人類と併走してきた装いの変遷と、その生態系を感じることができるはずだ。
そして、その変遷を辿ることにより、ファッションデザインとグラフィックデザインの思考の上での共通点・相違点を探っていき、両者のあらたな可能性を検証する。
本特集を制作している最中に、世界規模で発生したコロナパンデミックによって、私たちは経済活動や日常生活の根本的な見直しを迫られた。
移動や対人の自由が奪われたことで、人々の装いのあり方にも変化がみられるいま、人類の壮大な歴史と営みのなかでファッションや装いを考察しようとする山縣の試みを通じて、広くは私たちにとっての文化や表現活動のかけがえのなさに気づくことができるのではないだろうか。
■山縣良和(やまがた・よしかず)
1980年鳥取県生まれ。2005年セントラル・セント・マーチンズ大学を卒業。在学中にジョン・ガリアーノのデザインアシスタントを務める。2007年にwrittenafterwardsを設立。2008年より東京コレクションに参加。2014年に毎日ファッション大賞特別賞を受賞。
2015年には日本人として初めて「LVMH Prize」のセミファイナリストにも選出された。またファッション表現の研究、学びの場として、2008年より「ここのがっこう」を主宰。「GAKU」のディレクター。
■writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)
2007年、山縣良和と玉井健太郎(2009年に辞任)によって立ち上げられた。コンセプトは、装うことの愛おしさを伝え、流行の成り立ちや本質を伝えること。創造性をもって“いま”を表現していくこと。そして心に届けることを。
ここだけの話
今号の特集で監修を務めていただいたファッションブランド「writtenafterwards」のデザイナー・山縣良和さんは、服作りの際に、ファションの歴史や社会的な事象、個人史を結び合せながら自らの創作のイメージを膨らませていきます。
特集では、山縣さんの創作のプロセスを誌面上で可視化することで、ファッションデザインとグラフィックデザインの思考の上での共通点・相違点を探っていくことを目指しました。
企画当初は、古代の土器や布とった博物資料を借用しての撮影、養蚕農家を訪れてのロケ撮影など様々なシチュエーションで撮影された写真による誌面づくりを考えていたものの、コロナ禍では実施が難しくなったことから、途中編集方針を一新。
室内での小規模なセット撮影など、カメラマンの田附勝さんの力をお借りし、極力移動をせず、身の回りのものをつかって制作が実現しました(もちろんソーシャルディスタンスに注意しながらの撮影です)。
今できる範囲のなかで表現した本誌面を通して、皆さんのなかでの装いの意義や、私たちの表現活動のかけがえのなさを改めて考える機会になっていただければ嬉しいです。
雑誌紹介
1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。
商品名アイデア No.390 2020年7月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー390 2020ネン7ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
12 genres
知らない世界がここに。
生粋の趣味人のための、深くて広い12ジャンル。
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