商品名アイデア No.381 2018年4月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー381 2018ネン4ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
内容
特集:越境の遍歴 田中義久のパースペクティブ
企画・構成:田中義久,アイデア編集部
デザイン:LABORATORIES(加藤賢策,北岡誠吾)
本特集ではデザイナー,田中義久の活動を特集する。
1980年生まれの田中は,インディペンデントな出版社やギャラリーの写真集,アートブックのデザインをはじめ,さまざまな企業,イベント,プロジェクトのアートディレクションを行い,そのほとんどに企画構想や運営のレベルからかかわっている。
田中のように受注制作を越えた自主的「生産」を行うデザイナーのあり方は,2000年代以降欧米を中心に見られる世界潮流のひとつであり,出版やアートのような文化領域周辺において顕著だ。
そうした潮流はデザインが専門的職種から人の生そのものを規定する概念へと拡張されていく時代のなかで,人と世界の間をあらためてとりもとうとするデザイナーの精神運動とでもいうべきものだ。
田中はいちはやくそのような考え方を自覚し,日本において独自の実践を展開していったデザイナーのひとりだろう。
特集の構成は個人をテーマとする点で従来のようなデザイナー作品集的な形式をとっているが,その目的はそれぞれの実践の背景にある思想や文脈を通じて現在のデザインの可能性を批評的に捉えることにある。
そこで,先行世代や同世代のデザイナーのコメントや協働する編集者の論考など複合的な視点を通じ,田中義久の実践に潜む構造の一端が明らかになる。
その構造は,今後のデザイナーにとって重要なロールモデルとして参照されていくだろう。
田中義久(たなか・よしひさ)
1980年,静岡県浜松市生まれ。武蔵野美術大学空間演出デザイン科卒業。東京都写真美術館をはじめ,コマーシャルギャラリーのVI計画,「POST」,「The Tokyo Art Book Fair」,「Daiknyama Photo Fair」,「CASE」などのアートディレクションを手がける。また,アーティストの作品集デザインも定期的に継続している。飯田竜太(彫刻家)とのアーティストデュオ「Nerhol」としても活動中。http://nerhol.com/
Nerhol
明日を覚えておく,優れた好奇心に寄せて
文:磯谷博史
会話の中の田中
文:大原大次郎
ブックデザイン
直感的で,繊細で,頑固な
文:原研哉
呼んでいる本
文:須山悠里
ポストデジタル以降の本へ向けて
文:加藤賢策
あるべき姿へ
文:大西隆介
VI・プロジェクト
論考1│写真集の可能性
文:大山光平
「疾駆」Idea Edition
デザイン・人・世界 北川一成 × 田中義久 特別対談
編集:「疾駆/chic」編集部/デザイン:竹廣倫
あり方のデザイン
文:髙田唯
寄稿者略歴
論考2│ポストヒストリカルな日本の私たちのアート
文:古賀稔章
特別収録│アイデアNo.379 鈴木一誌特集 刊行記念トークイベント
編集・デザイン:長田年伸
第一回:ページと文体の力と科学
対談:鈴木一誌 × 山本貴光
第二回:本の最終局面へ:編集=デザインのハードコア
対談:鈴木一誌 × 郡淳一郎 × 長田年伸
弊誌379号特集「ブックデザイナー鈴木一誌の仕事」の刊行を記念して行われたふたつのトークイベントの内容を収録。
第一回では,デザイナーと批評家それぞれの探求から共通の問題系に接近する両者が,書物からスクリーンまで,日常のなかで自明なものとされているテキストとデザインの関係について対話を繰り広げる。
第二回では,『ブックデザイナー鈴木一誌の生活と意見』(誠文堂新光社刊)と『アイデア』379号特集の製作に携わった三名が現代日本語編集=デザインの最前線を語る。
岡本健+Gottingham+萩原俊矢:
東京大学生産技術研究所と実践するビジュアルデザイン
企画・構成:岡本健,Gottingham,萩原俊矢
編集・執筆:芦部玲奈(Studio Gottingham)
デザイン:岡本健,山中港(岡本健デザイン事務所)
写真:Gottingham
イラスト:沼田摩耶
英訳:ベンジャー桂
協力:東京大学生産技術研究所 価値創造デザイン推進基盤,山中俊治,後藤哲也,大長将之,村松充
リサーチとリファインという手法
対談:岡本健 × Gottingham × 萩原俊矢
聞き手:後藤哲也
デザイン拠点としてのIISー研究とデザインの関係をめぐって
対談:山中俊治,大長将之 × 岡本健,Gottingham,萩原俊矢
2016年にリニューアルされた東京大学生産技術研究所(IIS)のロゴとWebサイトをめぐり,その担い手となった三名のクリエイターを中心に,デザインにおけるリサーチとリファインの可能性を探る。
連載│アトラス考─生態学的世界観の視覚化
第4回 ハインリヒ・ベルグハウスの『自然アトラス』─地球の物理的記述と視覚言語の冒険
文:大田暁雄
連載4回目のテーマは『自然アトラス』。
当時観測可能なあらゆる自然現象のデータを使い,地図上でその分布を視覚的に描写した『自然アトラス』と,その作者であるの地図学者,ハインリヒ・ベルグハウスの活動を振り返る。
呂敬人の活動─①
書芸問道─呂敬人書籍設計40年展
呂敬人は散種する
文:鈴木一誌
呂敬人の活動─②
第9回敬人書籍設計研究班:秋山伸ワークショップ報告
北京ワークショップ参加日記
文:秋山伸
昨年11月に北京の今日美術館で開催された「呂敬人書籍設計40年展」。
現代中国におけるブックデザインの第一人者,呂敬人の70年の人生とブックデザイン活動40年を共に記念し,呂のみならず中国のデザイナーコミュニティにとって大きな意味を持つものとなった同展覧会の様子を紹介する。
ともに杉浦康平事務所のOBであるデザイナーの鈴木一誌による展覧会レビューや,関連ワークショップを担当した秋山伸による参加日記を掲載。
ソウル国際タイポグラフィビエンナーレ タイポジャンチ2017 レポート
文・構成:後藤哲也
デザイン:Ordinary People,後藤哲也
奥村靫正 インタビュー
聞き手:大日本タイポ組合
大日本タイポ組合 インタビュー
聞き手:後藤哲也
アン・ビョンハク インタビュー
聞き手:後藤哲也
2017年の開催で5回目を迎えたソウル国際タイポグラフィビエンナーレ「タイポジャンチ」。
韓国語で「からだ」を意味する「Mohm(モム)」をテーマにおこなわれた国際展の様子を後藤哲也(OOO projects)がレポートする。
日本語書体デザインのオルタナティブ
味岡伸太郎と味明ファミリー
文・デザイン:長田年伸
1984年にデザイナーの味岡伸太郎が発表した仮名書体「小町」「良寛」。
写植の成熟期に登場したこの書体は多くのデザイナーに驚きと称賛をもって迎えられた。
そんな味岡が今年新たにリリースした新書体「味明」。
見出し用のふたつのスタイルの漢字と,10種類の仮名,さらには本文用にも10種類の仮名を備えたファミリー書体の全貌と,その開発背景に迫る。
インフォメーション
新刊紹介
雑誌紹介
1953年の創刊以来、グラフィックデザイン、タイポグラフィを主軸に、古今東西のデザインの状況を世界にむけて伝え続けるデザイン誌。毎号異なる仕様とハイクオリティの印刷により最先端のヴィジュアルカルチャーを紹介しています。専門性・資料性の高いコンテンツに加え、マンガ・アニメ,ゲームといったサブカルチャーにデザイン的な視点から迫る企画など、間口の広さも魅力です。
商品名アイデア No.381 2018年4月号
商品名(カナ)アイデア ナンバー381 2018ネン4ガツゴウ
編集者名アイデア編集部
判型A4変(縦297mm×横225mm)
12 genres
知らない世界がここに。
生粋の趣味人のための、深くて広い12ジャンル。
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