がんと生きる犬ごはんの教科書

飼い主さんが知っておきたい、がんとうまく共存するための手づくりごはんの作り方や知識をまとめた１冊。

内容

「犬ごはんの教科書」「７歳からの老犬ごはんの教科書」に続く３冊目となる犬ごはんの教科書です。

飼育環境や獣医医療の改善で、長寿の犬が増えていますが、その反面、さまざまながんにかかる犬も増えているのが現状です。
愛犬ががんになった時に、治療は獣医さんにお願いするしかないにしても、飼い主さんとしては、毎日のごはんで愛犬の体調をサポートしてあげたいもの。
そして、日々、愛犬のがんと付き合いながら、暮らしていかなくてはいけません。
また、がんを直すことは難しくとも、うまく共存して、少しでも元気な日々を過ごさせてあげたい、そう願う飼い主さんも多いはずです。

そんな時に役立つ、食材や調理法、与え方などの情報を満載してお届けする、犬ごはんの教科書です。
免疫力の向上や抗酸化作用、血行促進に良いといわれる食材や、栄養素の話、そしてそれらを効率よく摂取させるためのレシピや与え方など、がんにかかった愛犬をもつ飼い主さんが気になる情報を掲載。
食欲が落ちた時に役立つおやつやふりかけのレシピも紹介。レシピは日々の負担にならないよう、できるだけ１鍋１０分で簡単にできる工夫もされています。
また、食事と合わせて、毎日やってあげたいマッサージなども紹介しています。

著者紹介

俵森朋子（ヒョウモリトモコ）

鎌倉にある『pas a pas（パザパ）』店主。
『manpucu garden』として、自身の経験やさまざまな専門家から学んだことをもとに、手づくりごはんのワークショップやカウンセリングを行う。
インテリアテキスタイルデザイン＆企画の仕事に従事した後、1999年に友人とともに『ドッググッズショップシュナ＆バニ』を立ち上げる。
2012年、もっと犬の体にいいことをしたいとpas a pasをオープンし、2017年には『プラーナ和漢自然医療アニマルクリニック』にて食事療法インストラクターの資格を、その後ペット薬膳管理士の資格も取得。

ここだけの話

ナジャちゃんとの暮らしの中から生まれた一冊

今回の「犬ごはんの教科書」は著者の俵森さんが、がんになった愛犬ナジャちゃんとの暮らしの中で、少しでもナジャちゃんの体が楽になり、元気が出るようにと試行錯誤しながら作っていた毎日のごはんやおやつのレシピ、食欲が落ちた時や体調を崩した時の工夫などが詰まった１冊です。

ナジャちゃんが肝臓のがんと診断されたのが4年前の13歳の時。

そこから俵森さんとナジャちゃんの「がんと生きる」暮らしが始まりました。
今回の本の中で俵森さんも書かれていますが、実はナジャの前に飼っていたハンナちゃんが同じようにがんになった時、最先端の治療をさまざま試して、最後までがんと闘い続けたそうです。ただ、その時にハンナちゃんに必要以上に頑張らせてしまったのではないか、という想いがあり、ナジャちゃんとはがんとともに生きるという選択をしたのだそう。

その日その日の体調に合わせて、ごはんを工夫したりしながら、無理をし過ぎないという選択肢を選んだ俵森さんとナジャちゃん。

そのナジャちゃんですが、今回の本作りの作業が佳境に差し掛かった7月に、俵森さんに看取られて亡くなりました。

がんと診断されて4年、17歳という超高齢まで俵森さんのそばで過ごし、穏やかに最期を迎えたそうです。

もちろん、がんの症状も治療もさまざまですし、色々な考え方もあると思います。

ただ、愛犬のがんとのつき合い方について、ひとつの考え方として、俵森さんのナジャちゃんへの思いの詰まったこの本を、ぜひ読んでいただければと思います。