フランス人は、気軽なひと皿で食事を愉しむ。

「フランス人は、３つの調理法で野菜を食べる」に始まり、おかげさまで９冊目になりました。「全部持ってますよ！」などとお声をいただき、本当にありがとうございます。

食にこだわりのあるフランス人ですが、そこは合理的な国民性。「実はいつもいつも手をかけて食事を作っているわけではないのよね」という上田淳子さんの一言で９冊目の企画は始まりました。
真面目な日本人は、ご飯に汁物、おかずを何品か揃えて、、、と考えがちです。そしていつしか食事作りがストレスに。一方、フランスの主婦は忙しい時はバゲットに缶詰のソースや、切っただけのチーズなど、簡単にすませることも多いのだとか。それ、ぜひ見習いたい！

というわけで、今回はちょっと毛色が違って、ワンプレートが淡々と並んだ、でも楽し気な１冊にしあがっています。

さすがにレシピ本にする以上、切っただけのチーズというわけにはいかずにそれなりのレシピですが、ボウルひとつですむサラダや、鍋ひとつですむ煮込みなど、忙しい現役世代にはおすすめですよ。

肩ひじ張らずに毎日の食事を楽しんでいただきたいです。

それは、料理名のフランス語訳です。

最近は自動翻訳がとても便利ですが、やはりニュアンスが違うこともありますよね。例えば「おむすび」と「握り飯」なんて、同じものでも日本人からすると別物ですもん。現地の人が聞いても違和感のない訳にはこだわりたい。

本シリーズのフランス語訳は、本場フランスの食のプロフェッショナルによるものです。ワイナリーマダムであるアデレードさん、ソムリエールのジュリさん、新刊ではレストランシェフのノヴァックさんにもご参加いただいています。

料理の写真とレシピ文をきちんと読んでいただいたうえで推敲されたリアルなフランス語訳は、語学を勉強中の方にも「役立っています」とうれしい声をいただきます。

フランス語は女性形、男性形があり冠詞なども変化するので、英語に比べて少々複雑なのですが、がんばって校正しています。ですが万が一間違いを見つけた場合は（こっそり）お知らせくださいませ。