商品名 みんなで描こう! 黒板アート
商品名(カナ) ミンナデカコウ コクバンアート
著者名 すずき らな
編集者名 子供の科学編集部
判型 AB
ページ数 64
子どもたちに感動と驚きを与えてきた黒板アーティストによる、誰でも簡単に取り組める黒板アートの描き方本
内容
いつも見なれた黒板が、想いを伝えるキャンバスになる
学校にあるもので、誰でも簡単に描いて楽しむ黒板アート
教室の中心にある黒板に、チョークで色付けをして作品が生まれる「黒板アート」。卒業式や文化祭、運動会などで、感謝や労い、応援する気持ちをひとつにする場面で大活躍してきました。
本書では、数々の学校へ渡り、多くの子どもたちに驚きや感動、笑顔を与えてきた黒板アーティスト・すずきらなさん直伝の、「黒板アート」の描き方やテクニックを紹介。学校ですぐにでもまねをしたくなる、アイデアやサンプルがいっぱい並んでいます。
黒板アートには、特別な道具は必要ありません。チョークや黒板消し、筆や消しゴムなど、教室と筆箱の中にあるものを使って、装飾的な文字や物語性のある絵をつくり出すことができます。絵心がなくても心配ありません。iPadなどのタブレット端末を使った下書きづくりやマスキングテープを使ったワンポイントテクニックなど、絵を描くことに慣れていない子どもでも安心して実践できる描き方を詳しくお教えします。
ひとりでも、大人数でも、この本を開けば誰でも「黒板アート」を楽しめる、そんな一冊です。
※小・中学生向き、総ルビ
著者紹介
すずき らな(スズキ ラナ)
1994年生まれ。2018年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科卒業。在学中から写実的な絵画をチョークで描く「黒板アート」の制作活動を展開。現在は、CMやミュージックビデオ、テレビ番組など幅広いメディアで黒板アートを描く活動を行う。講師として学校に赴き、黒板アートのワークショップを開催することもある。
子供の科学編集部(コドモノカガクヘンシュウブ)
ここだけの話
みなさん、真っ黒なキャンバスを使った「黒板アート」はご存知ですか?
見てくれる人を喜ばせたいという想いと、書いたら消してしまう寂しさがないまぜになった刹那的なアート作品です。と、ちょっとかっこよく言ってみました。
黒板は学生さんや先生たちにとって、とっても身近なキャンバスです。ただ、白いキャンバスと違って、色の使い勝手が難しいです。主線は白色ですし、色は絵の具のようには混ざりません……。
そこで、今まで黒板を使って数々の作品を生み出してきたすずきらなさんを著者に迎え、痒いところにも手が届くような、黒板アートを楽しく描けるテクニックをまとめました。
初級編、中級編、上級編とわかれているので、大作は描けないよ〜とすごんでしまう人にも、ひとつずつステップアップしながら挑戦してもらえるつくりになっています。
ぜひ、この本を片手に黒板の前に立って、思い思いの「黒板アート」を描いてみてくださいね。
ちなみに本の表紙、とっても黒板のような質感になっていて、本物の黒板なの……? と見間違えるようです。すてきなデザインですよね!
さて、今回お話したいのは、「上級編」の撮影の裏話についてです。
撮影は実際に小学校にお邪魔してきました。
ご協力いただいた東大和市第二小学校は、本の中でも大々的に登場しています。
あ、ここだ! と見つけていただきたいです!
6月の下旬、もう夏がはじまっているかのような、汗がしたたる暑さの中で撮影はスタートしました。
校長先生をはじめ、先生のみなさん、生徒のみなさんが快く迎えてくださり、平日の始業時間から空き教室をお借りできました。
三脚を立てて定点撮影。
ここ、という時はカメラマンの深澤さんがぐっと黒板に寄ってポイントを撮影していきます。
その間も、らなさんは大胆にチョークを走らせていきます。
授業の終わりのチャイム。ガタガタと椅子から立ち上がる音が学校中に鳴り響く中で、生徒さんたちが教室のドアからひょこんと覗いてくれました。
「これ、何描いてると思う?」
らなさんが聞くと、元気よく「目玉焼き!」と答えてくれます。
そこからひとり、またひとりと増えて行って、らなさんを囲むよう、2~30人くらいのギャラリーがずらっと集まる事態に。
驚いて編集の田口さんと深澤さん、わたしで顔を見合わせました。
みんなの黒板を見つめるらんらんと輝いた目。
見に来てほしいと事前にお伝えしていましたが、こんなに来てくれるだなんて、思ってもいない嬉しい悲鳴でした。
子どもたちに囲まれたらなさんが「みんな朝は何食べたー?」と聞けばあちらこちらから「パン!」、「ごはん!」と答えてくれます。
そこからは子どもたちから、らなさんに質問攻め。
「何色使ってるのー?」、「次は何描くのー?」、「鬼滅も描いて~」
おやすみの時間が終わると、みんなパタパタと教室に帰っていきました。
「こうやって、朝ごはんが会話の糸口になるんです。」
と、らなさん。絵ってひとりで黙々と描くだけでなくて、こんな風にコミュニケーションをしながら楽しく描けるんだ、と胸を熱くした瞬間でした。
休み時間になるごとに教室へやってきてくれる子どもたち。だんだんとできあがっていく作品に、「おーすげー!」と感嘆の声を上げることが微笑ましい光景でした。
中には、隣の教室で目玉焼きを描いてくれた子もいました。らなさんの絵をちゃんと観察して、黄身につやまで描きこんでくれています。
こっそりとらなさんに描き方を教えてくださいと聞いてきてくれた先生もいました(笑)。きっと生徒さんたちにすてきな絵を描いて見せてあげたいんだなと思うと、胸がぎゅんとします……。先生たちもうきうきと楽しそうに出来上がる絵を覗いてくださった姿も忘れられません。
こんな風にして、3日間で3作品の撮影を行いました。(上級編のページですべてご覧いただけます!)
できあがった作品たちはどれもそのまま教室で数日間残してくださることに。
ほぼ、全校生徒が見にくれたんじゃないかと、連日連時間お祭りのような騒ぎ。
とても賑やかでパワフルで、こちらまで元気をもらえた3日間でした。なんだか、人がいない教室がとっても寂しい……。
カメラマンの深澤さんが子どもたちに作品の出来上がる過程を楽しんでもらおうと、定点撮影した写真をプリントアウトしてくださったことも。教室の後ろにある黒板に、制作メンバーで展覧会のように、せっせと貼りました。
4日目の朝は作品を見に来る子どもたちや先生たちを見に、学校に少しだけお邪魔しました。校長先生の計らいで、なんと朝礼の時間をらなさんの作品解説の時間に急遽変更!
あれやこれやとらなさんは放送室に入り、カメラの前でiPadを手に持ちながら作品についてお話しました。
放送が終わると、誰もいない廊下でこだまする拍手の音。
この3日間で、すずきさんが描く黒板アートを食い入るように見つめていた子どもたちの表情が浮かんできて、じーんと沁みわたりました。
ちょっと感傷的に書きすぎましたね。
どんな絵を描く? と口々に話し合いながら、とりあえずチョークを走らせていると、すぐに消せるからか、らくがきをたくさん描いてみたくなる。
ねえ、なにそれ、と、みんなでカッカッと黒板を叩く音が教室に楽しく鳴り響かせているうちに賑やかな黒板が生まれていて、自然と笑い声がたくさん生まれる。
そんな気軽さが黒板アートだな、ともこの書籍の制作を通して感じました。
同じことを二度も三度もですが……ぜひみなさんにこの本を片手に黒板の前に立って、楽しい絵をたくさん描いて欲しいなと思います!
商品名 みんなで描こう! 黒板アート
商品名(カナ) ミンナデカコウ コクバンアート
著者名 すずき らな
編集者名 子供の科学編集部
判型 AB
ページ数 64
黒板アートに使う道具 基本テクニック(チョークの使い方/消して描く/明るさをコントロールする/色を混ぜる/マスキングテープを使う) 文字の描き方 文字の作例集 描いてみよう!!初級編 ひとつのモチーフを大きく描こう しゃぼん玉/桜/虹/いろいろなシーンで使える光のキラキラの描き方 描いてみよう!!中級編 身近なものを描いてみよう 花火/りんごとバナナ/ランドセル/コーラびん/人の目 描いてみよう!!上級編 背景も入れて黒板いっぱいに描こう 朝ごはん/うさぎ/わたしたちの学校 モチーフの決め方 構図の考え方 中学生と一緒に描いてみた!
お詫びと訂正
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